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家計や住宅ローン、教育資金、老後資金など、お金に関する悩みは複雑です。
近年では、Chat GPTのような生成AIツールも登場し、誰でも気軽にシミュレーションや診断ができるようになりました。
しかし、AIにお金の悩みを相談する際、聞き方や質問の仕方を間違えると、十分に活用できないことも多いのも現状です。
本記事では、長年にわたり資産形成・保険・ライフプラン相談を行ってきた一期コンサルティングが、
●AIをお金の相談にどう活用すべきか
●AIに質問するときのプロンプト設計方法
●FPとAIを組み合わせる最適な方法
について詳しく解説します。
1. AIにファイナンシャルプランナーは務まるのか?特徴とできること
近年では、生成AIを活用して家計診断や資産シミュレーションを自動で行えるサービスなども出てきております。
また無料で使えるChat GPTのような生成AIでも、例えば次のようなことが簡単にできます。
●住宅ローンや教育資金の試算
●老後資金のシミュレーション
●保険見直しの初期プラン作成
●投資商品の基本情報整理
AIは数万件以上のデータを統計的に分析し、感情に左右されず客観的な結果を提示できる点が大きな強みです。
そのため、まず「お金の状況を整理する」という入り口として非常に便利な存在といえます。
ただし、AIはあくまで「情報を整理するツール」です。
あなたの価値観や将来設計を深く理解したうえでプランを提案することはできません。
この部分は人間のファイナンシャルプランナー(FP)の専門領域です。
2. AI相談の落とし穴|「聞き方次第」で結果が変わる理由
AIをお金の相談に活用する際には、“使い方次第で結果が大きく変わる” という点に注意が必要です。
2-1. 質問内容があいまいだと、平均的な回答しか得られない
例えば「老後資金ってどれくらい必要?」とだけ入力すると、AIは統計的な平均額を返すだけです。
しかし実際に必要な金額は、次の条件によって大きく変わります。
・世帯年収
・退職金の有無
・住宅ローンの残高
・子どもの教育費や生活水準
具体的な条件を入力しなければ、あなたに合った精度の高い試算は得られません。
2-2. 制度変更や税制改正に追いつけないリスクも
NISAやiDeCo、住宅ローン控除など、税制や社会保障制度は頻繁に改正されます。 AIは膨大なデータをもとに回答しますが、学習データが古い場合は最新情報が反映されない可能性があります。
特に税金や社会保険料の最新情報を正確に押さえるには、FPなど専門家によるチェックが不可欠です。
3. FPが教える!AIにお金の悩みを相談するときのプロンプト事例
AIを活用するコツは「正しい聞き方=プロンプト設計」です。
ここでは、ファイナンシャルプランナーが考える簡易的なプロンプトをご紹介します。
3-1. 家計診断をしたいとき
「夫婦2人、子ども1人。世帯年収600万円。住宅ローン残高2000万円。
生活費の内訳は食費7万円・教育費3万円・保険料2万円。老後資金の目標は4000万円。
この条件で毎月どれくらい貯蓄すればよいかシミュレーションしてください。」
3-2. 教育資金を準備したいとき
「夫婦共働きで世帯年収1200万円
子どもが現在3歳。中学から私立を希望しています。
大学までの教育資金を効率的に準備するための方法を、
学資保険・NISA・iDeCoを組み合わせて提案してください。」
3-3. 老後資金を見積もりたいとき
「夫婦共働きで世帯年収900万円。退職金は想定なし。
65歳で定年予定。70歳まで働いた場合と働かない場合、
老後に必要な資金額を比較した表を作ってください。」
このように、条件を具体的に入力することで、AIはより実践的な情報を返してくれます。
4. FPだからこそできること
AIはあくまで、「入力された質問に対して答えを返すだけ」の存在です。
一方で、FP(ファイナンシャルプランナー)は対話を通じてあなたの想いや価値観を引き出す専門家です。
●「将来どんな暮らしをしたいのか」
●「お金より大切にしたいことは何か」
●「本人も気づいていないリスクや優先順位は何か」
こうした、言葉にしていない本音や未来への期待は、AIには理解できません。
AIでは、すべての条件を人間がひとつひとつ考えて入力しなければならないからです。
しかしFPは、あなたに代わって問いを立て、対話の中から潜在的なニーズを汲み取ります。
その上で、希望に沿った最適なライフプランを設計していきます。
あなたの人生の大きな選択を支える伴走者として、FPの存在は今後ますます重要になるでしょう。
まとめ|AIを上手に使ってFPに相談する時代へ
AIは「お金の悩みの入り口」として非常に有効です。
ただし、AIの提案をもとに実際に行動するためには、FPの知識と実行力が欠かせません。
お金に関する不安を一人で抱え込まず、ぜひ一期コンサルティングへご相談ください。
AIとFPの力を掛け合わせて、あなたらしいライフプランを一緒に描きましょう。
無料相談は⇒コチラ
【監修者情報】
[監修者名] (株)一期コンサルティング ファイナンシャルプランナー 船田勝太
[資格] AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャルプランニング技能士/公的保険アドバイザー/住宅ロ-ンアドバイザー
[経歴]
2014年~東京海上日動火災保険(株)
2017年~(株)一期コンサルティング
[専門分野] ライフプランニング/住宅資金相談/資産運用/保険相談
※ 注意
この記事は、一般的な情報を提供することを目的としており、特定の商品やサービスを推奨するものではありません。
個別の状況については、専門家にご相談ください。