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住宅ローン借り換えのメリットとデメリット!ファイナンシャルプランナーが解説する最適な選択肢
住宅ローン借り換えのメリットとデメリット!ファイナンシャルプランナーが解説する最適な選択肢

住宅ローンの借り換えは、多くの人にとって金利の負担を軽減するチャンスです。しかし、借り換えにはメリットだけでなくデメリットも存在します。本記事では、ファイナンシャルプランナーが住宅ローン借り換えの重要なポイントを解説し、最適な選択をサポートします。

住宅ローンの借り換えとは?

住宅ローンの借り換えとは、現在の住宅ローンを別の金融機関の新しいローンに切り替えることで、より有利な金利条件を得ることを目指す手続きです。具体的には、現在のローンを一括返済し、低金利のローンに切り替えることで、返済負担を軽減することを目的としています。

借り換えの前提条件:

・債務者の変更はできません。

・返済期限を延ばすことはできません。

・借入期間が10年以上残っている場合にメリットが大きいとされています。

宅ローン借り換えのメリット

借り換えの主なメリットは以下の通りです:

●毎月の返済額や支払利息を減らせる

低金利のローンに借り換えることで、毎月の返済額や総支払利息を大幅に削減でき、家計の負担を軽減することができます。例えば、借入残高が3,000万円で金利1%のローンから0.5%のローンに借り換えると、総返済額を約154万円削減できる場合もあります。

●将来の金利上昇リスクを固定できる

変動金利で借りている場合、将来の金利上昇リスクを避けるために固定金利に変更することで、毎月の返済額を安定させることが可能です。

●新しい保険で保障を手厚くできる

借り換えを通じて、新しい団体信用生命保険(団信)や特定疾病保障保険を利用し、保障内容を充実させることが可能です。

住宅ローン借り換えのデメリット

借り換えには以下のデメリットもあります:

●借り換えに諸費用がかかる

借り換えには印紙代や事務手数料、抵当権設定の登録免許税、司法書士報酬などの諸費用がかかります。これらの費用を考慮した上で、実際にどれだけのメリットがあるか判断する必要があります。

●審査のための手間

新しいローンの審査のために必要書類を準備する手間がかかります。特に、返済実績を示す資料や、健康状態の確認が必要になることがあります。

●審査が厳しくなる可能性

新しいローンの審査が厳しくなる可能性があります。特に年収や勤務状況が変わっている場合、借り換えが難しくなることがあります。

住宅ローン借り換えのタイミング

住宅ローンの借り換えは、金利の低下や生活環境の変化に対応して、返済の負担を軽減するための重要なステップです。以下に、借り換えを検討する最適なタイミングについて詳しく説明します。

1. より低い金利に借り換えできるとき

金利が低下したときに借り換えを行うと、総返済額を大幅に削減できる可能性があります。具体的には、以下の条件を満たすときが良いタイミングとされています:

・金利差が1%以上: 現在の金利と借り換え先の金利に1%以上の差がある場合、借り換えのメリットが大きいです。

・借入残高が1,000万円以上: 残高が多いほど金利差の影響が大きくなるため、メリットが増します。

・残りの返済期間が10年以上: 長い返済期間が残っている場合、金利差の効果が長期間にわたり反映され、総返済額の削減につながります。

金融機関のオンラインシミュレーターを活用して、具体的な数字でどれだけのメリットが得られるかを試算することをおすすめします。

2. 金利タイプを変更したいとき

住宅ローンには変動金利と固定金利のタイプがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。借り換えを通じて金利タイプを変更することも可能です。

・固定金利から変動金利へ: 将来の金利が低下すると予測される場合、固定金利から変動金利に変更することで月々の支払いを減らすことができます。

・変動金利から固定金利へ: 金利上昇リスクを避けたい場合、固定金利に変更することで毎月の返済額を一定に保つことができます。特に、今後の金利上昇が見込まれる際は、早めの固定金利への切り替えが有効です。

借り換えをせずに現在の金融機関で金利タイプを変更することも可能ですが、借り換えによってより有利な条件を得られることがあります。

3. 借入中のローンの固定期間が終了するとき

固定金利で契約している住宅ローンの固定期間が終了すると、通常は変動金利に移行します。このタイミングで借り換えを検討することは、より低い金利条件を探す絶好の機会です。

・固定期間終了後の金利見直し: 固定期間終了後は通常より高い変動金利が適用されることがあるため、他の金融機関でより低い金利を提供している場合は借り換えを考慮しましょう。

・将来の金利リスクを避ける: 固定期間終了時に金利上昇が予測される場合、他の金融機関で再度固定金利を選択することでリスクを軽減できます。

借り換えを検討する際は、金融機関の金利動向をチェックし、最適な条件での借り換えが可能かどうかをしっかりと確認しましょう。

まとめ

住宅ローンの借り換えは、金利差を利用して返済負担を軽減する有効な手段です。ただし、借り換えには諸費用や手続きの手間が伴うため、メリットとデメリットを十分に比較検討することが大切です。

金利の低さだけにとらわれず、将来の金利上昇リスクや保険の保障内容も考慮して、最適な選択をすることが求められます。借り換えによるメリットを最大限に引き出すためには、積極的にファイナンシャルプランナーに相談し、専門的なアドバイスを受けることが重要です。専門家のサポートを得ることで、安心して借り換えを進めることができるでしょう。

ファイナンシャルプランナーは、あなたのライフプランに合った最適な返済計画を提案し、資産運用やリスク管理の面でも有益なアドバイスを提供してくれます。ぜひ専門家の力を借りて、住宅ローンの借り換えを成功させましょう。

監修者情報

[監修者名] (株)一期コンサルティング ファイナンシャルプランナー 船田勝太

[資格] AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャルプランニング技能士/公的保険アドバイザー/住宅ロ-ンアドバイザー

[経歴]

2014年~東京海上日動火災保険(株)

2017年~(株)一期コンサルティング

[専門分野] ライフプランニング/住宅資金相談/資産運用/保険相談

 

※ 注意
この記事は、一般的な情報を提供することを目的としており、特定の商品やサービスを推奨するものではありません。
個別の状況については、専門家にご相談ください