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2025.04.02
企業の成長は社員の金融リテラシー向上から!福利厚生としての金融教育が生むメリットと導入のポイント
企業の成長は社員の金融リテラシー向上から!福利厚生としての金融教育が生むメリットと導入のポイント

近年、金融リテラシーの重要性が高まっています。日本政府は「貯蓄から投資へ」の流れを推進し、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの制度改革を進めています。しかし、実際の金融知識は十分に普及しておらず、多くの人が「どの金融商品を選べばよいかわからない」と感じています。

特に企業においては、社員の金融リテラシー向上が福利厚生の一環として注目されています。経済的な安定を得た社員は、仕事に集中しやすくなり、企業の成長にも大きく貢献するからです。本記事では、企業が金融教育を導入するメリットとそのポイントについて詳しく解説します。

1. そもそも「金融リテラシー」とは?

金融リテラシーとは、お金を適切に管理・運用するための知識やスキルのことです。金融経済教育推進会議では、以下の4つの分野を「最低限身につけるべき金融リテラシー」と定義しています。

1.家計管理:収入と支出のバランスを適切に管理し、計画的な生活を送る能力

2.生活設計:将来のライフプランを立て、それに基づいて貯蓄や投資を行う力

3.金融知識と商品の理解:金融商品の仕組みやリスクを理解し、適切な選択をする能力

4.外部知見の活用:必要な時に専門家のアドバイスを得るスキル

金融リテラシーが向上することで、個人の経済的な安定だけでなく、企業の成長にもつながります。

2. 社員の金融リテラシー向上が企業にもたらすメリット

① 従業員のエンゲージメントと生産性の向上

経済的な不安を抱えている社員は、仕事に集中できずパフォーマンスが低下する傾向にあります。金融教育を通じて将来の資産形成や生活設計を支援することで、社員は安心して業務に取り組むことができます。

また、企業が社員の経済的な安定を支援することは、福利厚生の充実として評価され、企業への信頼やエンゲージメント向上につながります。

② 人材確保と離職率の低下

近年の労働市場では、福利厚生の充実が企業の競争力を左右する要素になっています。特に若い世代の社員は、給与だけでなく、将来の資産形成をサポートする制度の有無を重視する傾向があります。

企業が金融教育を導入することで、「社員を大切にする会社」として評価され、優秀な人材の確保や離職率の低下に寄与します。

③ 社員のライフプランとキャリアプランの統合

社員が自身のライフプランを明確にすることで、キャリアプランの目標設定も明確になります。例えば、マイホーム購入や子どもの教育資金の準備などを意識することで、キャリアアップへの意欲が高まるケースもあります。

企業がライフプランを考える機会を提供することで、社員は長期的な視点を持ち、企業内でのキャリアを形成しやすくなります。

④ 福利厚生としての付加価値の向上

従来の福利厚生は、住宅手当や交通費補助などの「物理的な支援」が中心でした。しかし、近年では「金融教育を提供することも社員の生活の質を向上させる重要な要素」として認識されています。

金融リテラシーが高まることで、社員は無駄な支出を抑え、計画的に資産を形成できるようになります。結果として、給与水準が同じでも、実際の生活の質が向上するというメリットがあります。

3. 企業が金融教育を導入する際のポイント

① 社員のニーズに応じたプログラム設計

社員の年齢やキャリアステージに応じて、適切な金融教育を提供することが重要です。例えば、

●若手社員(20代):給与管理、貯蓄の習慣化、NISAやiDeCoの基礎知識

●中堅社員(30〜40代):住宅ローン、教育資金や老後資金の計画、リスク管理

●ベテラン社員(50代〜):老後資金の把握、年金制度、資産運用

社員のライフステージに応じた教育を提供することで、より実践的な知識を身につけることができます。

② 外部専門家の活用

企業内で金融教育を実施する場合、企業としては「純粋な金融教育」を提供することが求められます。そのため、中立的な立場のアドバイザーを活用することが重要です。外部のファイナンシャルプランナー(FP)や独立系の金融アドバイザーを活用することで、より中立的な視点での教育が可能になります。

③ 継続的な学習機会の提供

金融教育は、一度のセミナーで終わらせるのではなく、定期的なワークショップやオンライン講座を導入することが重要です。例えば、

●金融教育セミナー

●E-learningプログラム

●個別相談窓口の設置

これらの取り組みを通じて、社員が必要な時に金融知識を学べる環境を整えることが理想的です。

4. まとめ:金融教育は企業と社員の成長を支える投資

金融リテラシーは、単なる個人のスキルではなく、企業の成長にも密接に関わる要素です。社員の経済的安定が企業の生産性向上につながり、最終的には企業の競争力を高めることになります。

また、「社員の人生を支える企業」という姿勢を示すことで、企業のブランド価値も向上します。特に、中小企業が優秀な人材を確保、育成するためには、金融教育を福利厚生として導入することが効果的になる場合もあるかと思います。

企業の未来は、社員の成長とともにあります。金融リテラシー向上という「投資」によって、企業と社員がともに発展できる環境を作りましょう。

 

【監修者情報】

[監修者名] (株)一期コンサルティング ファイナンシャルプランナー 船田勝太

[資格] AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャルプランニング技能士/公的保険アドバイザー/住宅ロ-ンアドバイザー

[経歴]

2014年~東京海上日動火災保険(株)

2017年~(株)一期コンサルティング

[専門分野] ライフプランニング/住宅資金相談/資産運用/保険相談

 

※ 注意
この記事は、一般的な情報を提供することを目的としており、特定の商品やサービスを推奨するものではありません。
個別の状況については、専門家にご相談ください。