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2024.09.06
FPが推奨する家計見直しのポイントと実践ガイド
FPが推奨する家計見直しのポイントと実践ガイド

家計の見直しは、収入が増えなくても生活を豊かにするための鍵です。特に、ファイナンシャルプランナー(FP)が推奨する方法を取り入れることで、効果的に支出を管理し、貯蓄を増やすことができます。本記事では、家計見直しのポイントと実践的なアドバイスを詳しく解説します。また、ライフプランニングの重要性にも触れ、読者が自分に合った方法を見つける手助けをします。

 

家計見直しの基本

家計を見直す際、支出を固定費と変動費に分けて考えることが基本です。固定費は毎月支出が固定されている項目であり、一度削減すると長期間にわたって効果が持続します。一方、変動費は毎月変動する支出で、削減しても効果が一時的になりがちです。そのため、まずは固定費を優先的に見直すことが効率的です。

固定費と変動費の理解

・固定費: 家賃、住宅ローン、保険料、通信費、自動車の維持費など。一度見直すことで持続的な節約効果が期待できます。
・変動費: 食費、交際費、娯楽費など。日常生活の中で頻繁に変わる支出であり、無理なく減らせる範囲で削減を考えましょう。

固定費の見直しポイント

家計の中で大きな割合を占める固定費を見直すことで、効果的な支出削減が可能です。以下に、主な固定費の見直しポイントを詳しく説明します。

●住居費

  • 賃貸物件の場合:
    • 家賃の引き下げを検討する際は、引越し先の条件や生活スタイルを考慮しつつ、賃貸物件の更新時期に合わせて交渉を行うと良いでしょう。引越しを考える際は、交通の便や住環境なども含めて総合的に判断します。
  • 持ち家の場合:
    • 住宅ローンの借り換えは、金利差や手数料を十分にシミュレーションした上で行うべきです。金利が1%以上異なる場合は借り換えを検討する価値があります。また、固定金利、変動金利への変更や、返済期間の見直しも一考です。
●保険

  • 生命保険:
    • 保険の見直しでは、現状の保障内容が自身のライフステージに合っているかを確認します。例えば、子供が成長した場合、必要な保障額は減少する可能性があります。また、貯蓄型保険から掛け捨て型保険に切り替えることで、保険料を削減できます。
  • 損害保険(自動車保険):
    • 自動車保険を通販型に切り替えることで、保険料の節約が可能です。補償内容を自身のニーズに合わせて見直し、無駄な支出を抑えましょう。
●通信費

  • スマホ・インターネット:
    • 格安SIMへの乗り換えや、現在の通信プランの見直しで通信費を大幅に削減できます。利用状況に合ったプランに変更し、不要なオプションを解約することで無駄を省きます。
●自動車費

  • 車の利用:
    • 車の維持費が負担になる場合、公共交通機関やカーシェアリングを利用することで、コストを大幅に削減できます。特に、都心部などで車をあまり利用しない場合は、手放すことも選択肢の一つです。

タイプ別家計見直しのポイント

家計の見直しは、家族構成や生活背景によって異なります。以下に、それぞれのタイプ別での家計見直しポイントを説明します。

●一人暮らし
  • 交際費や娯楽費の見直し:
    • 一人暮らしでは、交際費や娯楽費が支出の大きな割合を占めることが多いです。これらの支出を見直し、先取り貯蓄を習慣化することで、余裕を持った資金計画を立てることができます。
  • 無駄な保険やサブスクリプションの見直し:
    • 必要のない保険やサブスクリプションサービスを解約し、支出を最小限に抑えることで、より多くの資金を貯蓄に回すことができます。
●共働き夫婦
  • 家計の透明性を高める:
    • 夫婦それぞれの収入や支出を共有することで、無駄な出費を抑えることができます。月に一度、家計会議を開き、家計の状況を確認し合う習慣をつけると良いでしょう。
  • 保険と通信費の見直し:
    • 家族割引を活用し、携帯電話やインターネットの契約を見直すことで、通信費を削減できます。また、保険の重複を避けるため、加入中の保険内容を再確認し、無駄な保障を削減します。
●子供がいる家庭
  • 教育費と老後資金のバランス:
    • 子供の教育費を計画的に管理し、将来の学費に備えることが重要です。加えて、自分たちの老後資金の準備も始め、家族全体のライフプランを意識した家計管理を行います。
  • 習い事や家族の活動費の見直し:
    • 子供の習い事や家族での活動費を見直し、必要最低限に絞ることで、将来の大きな支出に備える余裕を作りましょう。

ライフプランの重要性

家計を見直す際には、単なる節約だけでなく、自分自身のライフプランを考慮することが大切です。ライフプランニングは、人生の目標を達成するための道筋を示し、経済的な基盤を整えるプロセスです。

<ライフプランのステップ>
  1. 現状の分析と夢の共有:
  • まずは自分の現状を分析し、将来の夢や目標を明確にすることが重要です。これにより、現状と理想とのギャップを把握し、必要なステップを検討します。
  1. 収入アップの可能性を考える:
  • 自分のスキルやキャリアを見直し、収入を増やす方法を模索します。転職や副業、スキルアップによる昇給を考えることも一つの方法です。
  1. 支出を下げる:
  • 多くの人は支出を削減することから始めますが、まずは価値観に基づいた優先順位を明確にし、無理のない範囲での削減を心がけます。
  1. お金に働いてもらう:
  • 資産運用を通じて、お金を効率的に活用する方法を考えます。これにより、資産を増やし、将来の安定を図ります。

ライフプランニングの意義

ライフプランは、経済や環境の変化を考慮し、多角的にリスクを予測しながら設計するものです。自分自身の価値観や想いを反映させ、将来の目標を明確にすることで、家計の管理がより効果的になります。

家計見直しのファーストステップとして、家族会議やファイナンシャルプランナーへの相談を始めてみるのも良いでしょう。自分の価値観を下げずに、どうすれば夢を叶えられるかを逆算し、優先順位をつけて取り組むことが大切です。

家計見直しにおすすめの方法

●家計簿をつける

家計の収支状況を把握するためには、何にいくら使っているのかの把握が大切です。家計簿をつけたり、スマホの家計簿アプリを活用すれば、手間なく収支を管理できます。アプリは、銀行口座やクレジットカードと連携できるものを選ぶと、支出の自動入力が可能で便利です。家計簿をつけただけだと意味がないので、それをもとに改善していくことが大切です。

●ファイナンシャルプランナーへの無料or有料相談

ファイナンシャルプランナーは、個別の状況に合わせた最適な家計見直しを提案してくれます。無料or有料相談を利用し、プロのアドバイスを受けることで、個人のニーズに合った最適な家計管理を実現できます。FPは保険や投資、税金に関する知識を持っているため、個別のライフステージに応じて幅広い視点からアドバイスを受けることができます。

まとめ

家計を見直す際は、まず固定費を優先して削減することがポイントです。しかし、それに加えてライフプランニングの視点を取り入れることで、より充実した人生設計が可能になります。適切な方法を選ぶことで、長期間にわたって支出を抑え、貯蓄を増やすことができます。ファイナンシャルプランナーのアドバイスを活用し、より良い家計管理とライフプランニングを実現しましょう。

 

監修者情報

[監修者名] (株)一期コンサルティング ファイナンシャルプランナー 船田勝太

[資格] AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャルプランニング技能士/公的保険アドバイザー/住宅ロ-ンアドバイザー

[経歴]

2014年~東京海上日動火災保険(株)

2017年~(株)一期コンサルティング

[専門分野] ライフプランニング/住宅資金相談/資産運用/保険相談

 

※ 注意
この記事は、一般的な情報を提供することを目的としており、特定の商品やサービスを推奨するものではありません。
個別の状況については、専門家にご相談ください