コラムCOLUMN
2025年は、多くの人にとって「資産運用」がより身近になり、同時に難しさも浮き彫りになった一年でした。新NISAが2年目に入り、投資を始めた人が急増した一方で、途中でやめてしまった人との間に大きな差が生まれています。
また、円安・為替変動、AI人材市場の急拡大、働き方の変化など、“お金の価値観そのもの”に影響を与える事象が相次ぎました。
2026年を安心して迎えるためには、今年起きた変化を正しく理解し、「今どこに立っているのか」を知ることが不可欠です。
ここでは、ファイナンシャルプランナー(FP)の視点から、2025年をわかりやすく振り返りながら、来年に向けて取り組むべき「お金の備え」 を整理します。
1. 2025年の大きなテーマ:新NISA2年目と“続けた人・やめた人”の大きな差

2025年を語るうえで欠かせないのが新NISAです。2年目を迎えた今年、多くの方が投資を続け、資産を着実に伸ばしました。
しかしその一方で、
・市場が落ちたタイミングで不安になり売却してしまった
・SNSの過熱感に流されて始めたが、継続できなかった
という方も少なくありません。
特に2024年夏以降の下落局面で、「NISAはもう終わりだ」と感じて解約した人も一定数おり、そこからの反発局面で +20〜30%の伸びを取り逃がした層 との乖離が顕著になりました。
これは、投資の“上手・下手”ではありません。NISAを「仕組み」として理解していたかどうか が分岐点になりました。
2. みんな増えている理由の要因は「為替」だった?|2025年の投資環境の本質

2025年の投資環境で最も誤解されやすいポイントは、世界株の上昇=すべて企業の成長によるものと捉えてしまうことです。
実際には、ここ数年の世界株の伸びの大部分は “為替の力” によるものでした。
・コロナ禍:1ドル=103円前後
・2025年:150円前後
わずか数年で円の価値は約1.5倍も変動しました。この差だけで 50%近いリターンが積み上がっている と言われています。
つまり、「アメリカ株すごい!」「世界株最強!」という声の背景には、企業成長だけでなく大きな為替の後押しがあったのです。
今後もし為替が逆方向に動けば、同じ銘柄でも資産額が大きく増減する可能性があります。そのため2026年に向けて必要なのは、「為替に偏りすぎない資産の持ち方」 です。
3. 来年以降、長期に向けて必要なのは“負けにくい”資産設計|分散投資の重要性が再確認された年
2025年は、分散投資の大切さが改めて認識された一年でした。
ネットなどでは、「どれを買うのが正解?」「結局オルカン?S&P500?」という議論で溢れていますが、本質はそこではありません。
投資の大原則は、1位を狙う投資より、負けない投資のほうが長期的には強い ということ。特に2025年のように為替や金利が激しく変動した年は、リスクが一点に集中しているほど不安定になります。
■分散投資で考えるべきポイント
1.先進国 or 新興国
2.国・地域(米国・日本・欧州など)
3.業種(情報技術・生活必需品・一般消費財など)
4.インデックス or アクティブ
5.株式・債券・現金・実物資産の割合
投資信託は“1商品”に見えても、組み方が全く違います。どの資産をどれだけ持つかは、年齢・家族構成・収入・リスク許容度・ライフプラン によって大きく変わります。
4. “自分の人生”を軸に考える時代へ|2025年は「原点回帰」の年だった
新NISAの普及によって、投資を始める人が急増しました。しかしその流れの中で、「何のために投資するのか」という本質が、かすんでしまう場面も多く見られました。
2025年はむしろ、
●人生で大切にしたいこと
●叶えたい夢
●働き方
●家庭の在り方
●将来の安心
こうした“生き方そのもの”を見つめ直す一年だったとも言えます。
投資は目的ではなく、人生を叶えるための道具にすぎません。お金に振り回されるのではなく、自分の人生設計(ライフプラン)を中心に資産を組み立てることが最重要 です。
5. 2025年を象徴したもう一つのテーマ:AIとキャリアの価値が激変した

2025年、FP視点で見逃せないのが “AIによる働き方の変化” です。
具体的には、
・AI人材の初任給が43万円を超えた
・企業の採用はAIエンジニアに集中
・AI活用ができる人材の価値が急上昇
・作業の多くがAIに置き換わり、“上流工程”の役割が求められるように
こうした流れは、資産や家計にも影響します。
■なぜFPがAIの話をするのか?
それは、キャリアの選択が家計・資産形成の土台になるから です。
2026年に向けては、
●AIを使いこなせるか(当たり前)
●スキルをアップデートできるか
●市場価値が維持できるか
といった“働き方の見直し”が、お金の安定に直結してきます。投資だけでなく、自分のキャリアと向き合うことが大きなテーマになる年 でした。
6. 2026年に向けて “今すぐやるべき” お金の準備 5つ
ここまでの振り返りを踏まえ、2026年に備えるためにやるべきことを整理します。
① 為替リスクを踏まえた資産の見直し
・世界株に偏りすぎていないか
・為替が逆に動いたらどうなるか
・国内外のバランスは適切か
② 分散投資の再確認
・国・地域・業種・資産クラスが偏っていないか
・投資信託の中身(セクター・比率)も確認
③ 現金(生活防衛資金)の確保
不確実な時代ほど、“現金を持つ”ことは強力な安定装置になります。
④ ライフプランのアップデート
・転職・昇給
・結婚
・出産・子育て
・住まいの計画
・親の介護
ライフイベントは変化し続けます。1年前と同じプランでは対応できないことが多いです。
⑤ キャリアとスキルの棚卸し
2025年はキャリア変革元年とも言える年でした。働き方が変われば家計も変わります。
7. 一期コンサルティングが大切にしていること
一期コンサルティングが重視しているのは、商品ありきの提案ではなく、人生ありきの設計 です。
●価値観や想い、叶えたい未来を丁寧にヒアリング
●ライフプランで将来を“見える化”
●保険・証券・不動産を横断して中立的に比較
●投資だけでなくキャリア・働き方まで踏まえて支援
●子育て世代向けの無料セミナーで地域にも貢献
2025年が変化の大きい一年だったからこそ、人生全体を見渡し、必要な選択を一緒に整理していきます。
8. まとめ|2026年は「選ぶ時代」から「備える時代」へ
2025年は、
・新NISAの浸透
・為替による影響の可視化
・分散投資の重要性
・AIによるキャリア変革
これらが一気に進んだ一年でした。2026年は、“何を買うか”より、“どう備えるか”が問われる年 になります。
・資産運用
・キャリア
・ライフプラン
・家計
・価値観
これらを一度整理し、あなたにとって最善の選択を見つけられるよう、私たちは全力でサポートします。
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【監修者情報】

[監修者名] (株)一期コンサルティング ファイナンシャルプランナー 船田勝太
[資格] AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャルプランニング技能士/公的保険アドバイザー/住宅ロ-ンアドバイザー
[経歴]
2014年~東京海上日動火災保険(株)
2017年~(株)一期コンサルティング
[専門分野] ライフプランニング/住宅資金相談/資産運用/保険相談
※ 注意
この記事は、一般的な情報を提供することを目的としており、特定の商品やサービスを推奨するものではありません。
個別の状況については、専門家にご相談ください。



