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2025.10.28
インフレで住宅ローンはどう変わる?変動・固定の見直しポイントをFPが解説
インフレで住宅ローンはどう変わる?変動・固定の見直しポイントをFPが解説

インフレが続くいま、「住宅ローンの金利はどうなるのか」「固定と変動、どちらがいいのか」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、インフレが住宅ローンに与える影響や、返済計画の見直しのタイミング、そして「将来を見据えた家計設計」について、ファイナンシャルプランナー(FP)の視点からわかりやすく解説します。

1. インフレと住宅ローンの関係

インフレとは、物価が継続的に上昇する経済現象のことです。日々の生活費がじわじわと増えるのと同時に、住宅ローンの金利にも影響が及ぶことがあります。

インフレと金利のメカニズム

経済がインフレ傾向にあると、中央銀行(日銀)は物価上昇を抑えるために金利を引き上げる政策をとる傾向があります。すると…

●【変動金利型】は短期プライムレートに連動しやすく、半年ごとに見直されるため、金利上昇の影響を受けやすい。

●【固定金利型】は新発国債(10年物)など長期金利の影響を受け、既に上昇が始まっている。

2025年時点では、【フラット35】などの固定金利型がすでに6年ぶりの高水準を記録しています。

 

2. 金利が上がると、住宅ローンはどうなる?

返済額が上がるリスク 

たとえば、3,000万円のローンを35年返済、金利0.5%→1.5%に上昇した場合、月々の返済額は約1.5万円も増加します。年間で約18万円、35年間で600万円以上の差が出ることも。

 審査金利の上昇=借りられる金額が減る 

金利が上がると、金融機関が審査に使う「審査金利」も上昇し、年収に対する借入可能額が縮小されます。たとえ同じ年収でも、数カ月前と比べて借りられる金額が減っているケースもあります。

3. 固定金利と変動金利、どちらを選ぶべきか?

各金利タイプの特徴

借り換えの判断軸

●返済の安全性を最重視 → 早めの固定金利への切替

●支出を抑えたい → 変動金利継続も選択肢

●中長期的に家計の見直しや収支改善が見込める → ライフプラン次第で柔軟に判断

 

4. インフレ期の家計設計:FPが提案する3つの視点

インフレ下では住宅ローンの金利だけでなく、家計全体への影響も大きくなります。一期コンサルティングでは、以下の3つの視点から家計を見直すことを提案しています。

① 収入を増やす

・共働き・副業・転職・スキルアップによる収入改善

・自営業やフリーランスの方は価格改定や新規事業を検討

② 支出を減らす

・通信費、保険料、サブスクなど固定費の見直し

・ライフプランに合った支出の優先順位付け

③ お金に働いてもらう(資産形成)

・物価上昇に備えた「現金だけでなく投資を組み合わせた資産構成」

・iDeCo・NISA・不動産投資を活用し、中長期で資産運用をスタート

 

5. インフレ下での住宅購入の注意点

 家の価格上昇と投資マネー

東京都心部では、海外投資家の購入や富裕層の需要により価格上昇が続いています。新築だけでなく、リノベーション済の中古マンションもとても人気です。

一方で、インフレが長期化すれば、金利上昇によって「購入者のローン審査通過率」が低下し、将来的には価格下落の可能性も。

住宅ローン審査の厳格化

2025年時点での金利上昇により、年収に対して借入可能な金額は以前よりも減少。公務員や大企業勤務の方は優遇される一方で、フリーランスや中小企業勤務者は厳しくなる傾向があります。

6. 一期コンサルティングができること

私たちは、住宅ローンの選択だけでなく、家計全体を見渡したトータルサポートを提供しています。

●住宅ローン戦略の見直し
  • 固定/変動の選択や借り換え判断を、将来の金利・家計の変化を見据えてアドバイス
  • 家計に合った月々の返済額の再設計
●ライフプランの設計
  • 教育費、老後資金、介護費など将来の出費をシミュレーション
  • 「今の選択」が将来の家計に与える影響を可視化
●資産形成アドバイス
  • 資産運用の基礎からサポート(NISA・iDeCo・不動産投資など)
  • 「お金に働いてもらう」資産設計

 7. まとめ:不安な時こそ、家計全体を見直すチャンス

インフレと金利上昇が続くいま、住宅ローンの返済や家計管理に不安を感じている方も多いかもしれません。

しかし、こうした経済の変化こそが「家計を見直す絶好のタイミング」です。住宅ローンは単なる借金ではなく、人生設計そのもの。自分と家族の未来を守るためにも、専門家のサポートを受けながら戦略的に見直していきましょう。

 

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【監修者情報】

[監修者名] (株)一期コンサルティング ファイナンシャルプランナー 廣瀬秀人

[資格] AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャルプランニング技能士/公的保険アドバイザー/住宅ロ-ンアドバイザー/キッズマネースクール認定講師

[経歴]

2005年~(株)ビジネス情報社

2008年~ジブラルタ生命保険(株)

2012年~(株)一期コンサルティング

[専門分野] ライフプランニング/教育資金相談/老後資金相談/住宅資金相談/資産運用/保険相談/

 

※ 注意
この記事は、一般的な情報を提供することを目的としており、特定の商品やサービスを推奨するものではありません。
個別の状況については、専門家にご相談ください。