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2024.10.23
FPが教える保険詐欺の見分け方!知っておきたい詐欺の手口と対策
FPが教える保険詐欺の見分け方!知っておきたい詐欺の手口と対策

保険は将来に備える重要な手段ですが、その一方で保険を悪用した詐欺も発生しています。詐欺の手口は非常に巧妙で、気付いた時には取り返しのつかない損害を被る可能性があります。本記事では、保険詐欺の典型的な手口と、それを避けるための具体的な対策を詳しく解説します。また、信頼できるFP(ファイナンシャルプランナー)との付き合い方についても紹介します。正しい知識を身につけ、詐欺リスクから大切な資産を守りましょう。

保険詐欺の典型的な手口

1.不告知教唆(ふこくちきょうさ)

保険契約時に、健康状態や既往症を保険会社に告知する義務がありますが、営業マンによっては「この程度なら告知しなくても問題ない」と虚偽のアドバイスを与えることがあります。これを「不告知教唆」といい、告知義務違反を犯す原因となります。契約時には問題がなくとも、後に保険金請求時に告知違反が発覚すれば、保険金は支払われません。したがって、健康状態に関する正しい告知は不可欠です。

 2. 説明不足による勧誘

保険の仕組みやリスク、特に解約返戻金についての説明が不十分だと、後々「騙された」と感じるケースが多発しています。特に「貯金のようなもの」と誤解させる表現や、外貨建て保険のリスク説明が不足している場合には、契約者が思わぬ不利益を被る可能性があります。契約前には、保険の内容やリスクをしっかりと理解し、自分に適した商品かどうか確認することが大切です。

3. 解約返戻金詐欺

保険を解約する際に返ってくる「解約返戻金」を狙った詐欺も増加しています。特に高齢者が狙われやすく、電話や訪問を通じて解約を促され、その返戻金を詐取されるケースが報告されています。こうした詐欺に対処するためには、不審な勧誘や解約の話が出た場合、必ず自分で保険会社に確認を取りましょう。

保険詐欺を防ぐために知っておくべきポイント

保険詐欺を避けるためには、いくつかの基本的な知識を持っておくことが重要です。以下に、特に注意すべきポイントを紹介します。

●営業マンを信頼しすぎない

保険の営業マンの中には、利益のために不利な情報を隠す人がいることも事実です。営業マンの説明だけに頼らず、自分でも商品について調べ、複数の保険プランを比較検討することが大切です。さらに、少しでも疑問や不安がある場合は、別の専門家にセカンドオピニオンを求めるのも有効な手段です。

●保険契約はクーリングオフが可能

保険契約後に「やっぱり不安だ」「必要ない」と感じた場合、一定期間内であればクーリングオフが可能です。特に「言いくるめられた」と感じた場合や、不安に思う部分がある場合には、すぐにクーリングオフ制度を活用しましょう。契約後に冷静に見直し、必要な対応を取ることが詐欺被害を防ぐ第一歩です。

●保険はライフプランに基づいて選ぶ

保険を選ぶ際には、営業マンのアドバイスだけでなく、自分のライフプランに基づいて選ぶことが重要です。例えば、子育て中の家庭では万が一に備える生命保険が必要かもしれませんし、将来的なリタイアメントプランを考える場合には、資産形成型の保険が有効かもしれません。保険は一度加入すると見直しが難しいため、自分に合った保障を考えて選びましょう。

信頼できるFP(ファイナンシャルプランナー)を選ぶためのポイント

保険詐欺に遭わないためには、信頼できるFPに相談することが重要です。保険商品は複雑で、自分で全てを理解するのは難しい場合が多いです。そのため、知識と経験の豊富なFPに定期的に相談することが推奨されます。ここでは、信頼できるFPを選ぶためのポイントを紹介します。

●複数の保険会社の商品を扱っている

1社専属のFPはその保険会社の保険商品にとても精通している方が多くその中でも有益な情報を与えてくれます。一方で複数の保険会社の商品を取り扱っているFPは保険会社毎の保険商品の特性を比較し、客観的なアドバイスが期待できます。多くの選択肢の中から最適なプランを提案してくれるFPは、あなたのライフプランに合った保険を見つける助けとなるでしょう。

●手数料ではなく、顧客の利益を最優先に考えている

保険の営業マンは、契約ごとに手数料を受け取ることが多いため、手数料を優先して商品を勧めることもあります。しかし、顧客の将来やライフプランを考えたアドバイスをしてくれるFPは、信頼できるパートナーになります。面談時には、FPがあなたの利益を優先して考えているかをしっかりと確認しましょう。

●FPの人柄や価値観を見極める

FPとの相性も大切なポイントです。保険や金融商品は長期間にわたって関わるものなので、信頼関係を築けるかどうかが非常に重要です。FPの知識や経験だけでなく、価値観や人柄にも注目し、信頼できるパートナーを見つけましょう。

まとめ

保険詐欺は巧妙で、多くの人が騙されてしまう可能性があります。詐欺に遭わないためには、まず自分が基本的な知識を持ち、営業マンの言葉だけに頼らずに判断することが大切です。また、定期的に信頼できるFPに相談し、ライフプランに合った最適な保険や金融商品を選ぶことで、将来の様々なリスクから身を守ることができます。

保険に関して不安や疑問がある方は、ぜひ専門家に相談し、正しい選択をするための準備を整えましょう。正しい知識を身につけ、安心して将来に備えるための一歩を踏み出しましょう。

監修者情報

[監修者名] (株)一期コンサルティング ファイナンシャルプランナー 船田勝太

[資格] AFP(日本FP協会認定)/2級ファイナンシャルプランニング技能士/公的保険アドバイザー/住宅ロ-ンアドバイザー

[経歴]

2014年~東京海上日動火災保険(株)

2017年~(株)一期コンサルティング

[専門分野] ライフプランニング/住宅資金相談/資産運用/保険相談

 

※ 注意
この記事は、一般的な情報を提供することを目的としており、特定の商品やサービスを推奨するものではありません。
個別の状況については、専門家にご相談ください